Pure’s



「開けてみて?」


彰君に言われ私は紙袋を開ける。



なんだろ…


私は紙袋から中にあるものを取り出す。






…………!


中から出てきたのは可愛らしいりんごのネックレス。


「しょ、彰君…?」


「菜緒にプレゼント!こんな子供っぽいのでごめんね…」


「ううん…」


すごく嬉しいよ…。



「彰君、ありがとう。すごく嬉しい。これも宝物にする。」


私が言うと彰君は笑う。


彰君……。


私はネックレスを自分でつける。


「どう?」


私はつけると彰君に聞く。


「可愛いよ。」


彰君に言われると私の顔は熱くなる。


本当に幸せで幸せで…。


私は彰君の手をギュッと握った。


この手はずっと離れないと思ってた。


この時は。






「菜緒、海行こう海!」


「海…?」


彰君の発言で海に行く事になった。





「ちゃんと掴まれよ?」


「うん!」


彰君の家に行き自転車を取りに行く。


私は彰君の後ろに乗り自転車で海に行く事になった。



「風気持ち良い…」


「うん!」


彰君の背中は安心する。


自転車の後ろは怖く感じなかった。


ずっとこうやってたかった。


彰君の後ろに乗ると落ち着く。


このままずっと二人で色々な所に行きたくなった。









――海が近付く。


潮の香りが嫌と思えない。



「海だぁ!」


彰君が自転車を止めると私は先に走って浜辺に行く。


春の海は冷たいというのに私は靴を脱いで海に入りはしゃぐ。


しばらくすると彰君も靴を脱ぎ海に入ってきた。


「おー…冷たい!」


「彰君びしょ濡れー!」


「菜緒もだろー?」


春なのに夏みたいに私達ははしゃぐ。


「これ彰君!」


「似てないよ!」


浜辺で絵を描いたり海は楽しかった。