そして、次の週…
とうとう寮生活を終えて、普通に家からの通学になった。

「行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい。」
お母さんが返事をしてくれた。

寮ではこういうことは
あまり言わない。
友達とかと行くから、行こう!
の一言。

だから、嬉しかった。
玄関をでると、
「あっ……。」
「よ。はよ。」
「おはよう。」
そこには、漣がいた。
「何だよ…、その顔。来ちゃわりぃかよ。」
私の顔を見て、漣はそう言った。
「いや、本当に来てくれるとは思ってなかったから…。」
「約束したから来るよ。毎日。」
毎日…。ご苦労さまです。
私なんかのために…
だけど、申し訳ないな。
頼んだのは私だけど…
「ありがとう。でも、大丈夫?」
「何が?」
「用事とかあったら困るでしょ?」
「いや、大丈夫。」
ほんとかな?いいのかな?
甘えちゃっても…
「そうなんだ。ありがとうございます。」
「じゃ、行くぞ。」
「うん!」

なんだか、その日は新鮮な朝だった。