スケッチブックに描くもの


 お昼休みになった。お弁当を出してたら莉子が指差す。ん? と出入り口を見るとお弁当持った涼がいた。お弁当を持って彼のもとに向かう。

「今日も屋上?」
「ん。暑い?」
「ううん。気持ちいいもんね。あの場所」

 が、行って見ると先客が、昨日はだれもいなかったのに全のベンチが埋まってる。なんかみんないちゃついてるのは気のせい?

「ダメだ。あと……どっかある?」
「んー。あ、中庭に確かベンチがあったような」

 中庭に移動した。
よかったここは空いてた。お弁当広げていただきます。

「ここも、気持ちいいね。夏は無理だろうけど」
「屋上混雑してたな。昨日はたまたまラッキーだったんだな」
「そうだねー」

 教室以外で食べたことないんでその辺の事情はわからないけど、きっとそうなんだろう。
 昨日は緊張でほぼ会話なしだったけど、今日は話せる。緊張してない訳じゃないけどやっぱり気持ちがちがう。
 涼は話せば話す程、最初のイメージから変わっていく。ぶっきら棒な感じはまったくない。
 そういうと、前の学校でレギュラーで揉めたから、なめられたくなくてワザとそういう風に振舞っていたらしい。でも、レギュラー争奪戦の後は先輩達は徐々に認めてくれて、今ではすっかりいいおもちゃのような扱いらしい。
 ふふ、可愛い。


 昼が終わり教室に帰ると、またまた、莉子が来る。
 また新情報か?

「アリス達の効果でみんな屋上に殺到だって」

 情報早いよ莉子。って何その私達の効果って?

「なによそれ?」
「告りに屋上へ誘ってるらしいよ」

 な、なんですって。みんな情報早いよ。
 だから、いちゃついてたのか。変なこと流行らないでよ。