「ここらで野宿するか」



空が暗くなり始めた頃、オグニがそう言った。



「そうね、じゃ今日の見張りは私とオルフェかしら」


「そうっすよ。何もないといいんすけれど」


「そう期待した時に限って起きるモノよ」


「えー」




馬車から降りる2人に続いて外に出る。


何もない草原の道。




起こした火を使って、調理を始めるエレガンを作業を見に行く。



「あれ、イーチェどうしたの?暇?」


「うん、暇。」


「じゃ、サーシャのところに行っておいで。オルフェと一緒じゃ煩いから離して来て?」


「ふふ、確かにね。わかった」




さっきまで仲良く話していたはずの2人。見張りになると静かなのに関係ない所では煩くなってる

気があうのかな?




「サーシャ」


「あら、イーチェ。どうしたの?」


「…えっと、私にも何かする事ない?」


「暇なんすか?」


「うん」


「即答ね?………んー、でもやる事もないから、一緒に話でもしましょう」