―翌日 ピンポン、ピンポン、ピンポン…。 家のチャイムが鳴りまくる。 しつこい……。 しつこい! その時、私の頭の中に健太の顔が浮かんだ。 『昨日は冗談だよ』 健太がそう言って抱き締めてくれるかもしれない…。 私は急いで玄関のドアを開ける。 ………。 何だ、紗香か……。 私はすぐにドアを閉めると、部屋に戻って布団に潜り込んだ。 「ちょっと~?倫子…。アンタいい加減にしなさいよ?」 「……」 「倫子!!」 紗香は怒って部屋に上がりこむと、私が被っていた布団を剥ぎ取った。