私は文と連絡を取っていない間、ナーちゃんは何かと文と連絡を取っていたらしい。 文の性格上、それは有り得る事だった。 私が言っても、それは変わらないだろう。 私は同じ問を文に問いかけた。 『文。今幸せ?』 文はフッと笑って言った。 『うん。そうだね。』 あの時と同じ言葉が帰ってきた。 私は夕陽が差し込む窓を眩しげに眺めながら、時があまりにも経ち過ぎてしまった現実と、自分の心があの頃と全く変わらない事を再確認した。