また、私はナーちゃんと一緒に居る時間が増えた。


その頃ナーちゃんはビリヤードに夢中になっていた。
一緒に居る私も必然的にビリヤード場に行くようになった。


ナーちゃんの通ったビリヤード場は文の住んている駅のすぐ側のビルの2階にあった。
私は学校が終わると、着替えに帰ってから文の住む駅に降り立ち、ビリヤード場に向かった。


そこのマスターはプロで夫婦で経営しており、本格的な感じがした。
ナーちゃんは店の手伝いをしながらビリヤードをやらせて貰っていた。


マスターが私にビリヤードの基礎を教えてくれた。
初めてキューを触った感触は嬉しさで一杯になった。
こうして、私もビリヤードに夢中になって行った。