好き。
この感情は、とてもめんどくさい。
ときに嬉しくなって……ときに苦しくなる。
誰も助けてはくれない。
幸せになれるかどうかは自分しだい。

ダンッダンッ___
毎朝7時10分。
体育館から聞こえるボールを床に叩きつける音。
その音を聞くたんびに心臓があばれだす。
あぁ!
もう……朝からかっこよすぎ……
「ねぇ」
ボールを持っている彼……徳永大輝(とくながたいき)
が…こっちをみて口を開く。
……今…私に声かけた?
キョロキョロと回りをみると
「いや……君だから。」
と笑いながら言う徳永君。
「なっなんでしょうっ」
とっ徳永君から話しかけてきてくれるんなんて…はじめてだよ……
「いつもいつもみてるけどなんかよう?」
「あっ…いや…その……」
緊張のせいで声が震える。
「……朝くらい…一人にさせてくれよ」
ひとつため息をつきながら言う徳永君。
「えっ?」
「一人で自主連くらいさせて…」
徳永君はモテるから…この時間くらいしか騒がれていない時間はない。
徳永君は…うんざりしてるのかな?
「……陰で…応援してるのも…ダメなんでしょうか…」