〜日向side〜



まっさかなぁ



葵がこの学校におるなんて…




ほんの数時間前に
知った事実



「はぁぁー。」


俺はベッドに横になる




…成長した葵



正直
可愛くなってた



身長は伸びてたし
黒髪だった髪は暗めの赤茶で
ゆるいパーマがかかってて
ツインテールだし

制服の着崩し感も
少しギャルよりだし

あの頃の清楚な雰囲気は
影を潜めていて



あのころとは
見た目もまるっきり変わってたけど




唯一
相変わらずだったのは
泣き虫なとこだけか…






葵は
俺の初恋相手

ずっと好きだった人



だけど…



今はお互いにあの頃と違うんだ。





予想もしてなかった事態に
俺の心はひどく動揺した。





今一番会いたくない人



だったから…








「はぁぁ…」





思い出すのは
あの日の約束

あいつが覚えてるかは
わからんけどな。


でも
もう守れない。




しんどいんだ。
辛いんだ。



思い出したくないくらい





…ごめんな。




…ごめん








俺はそのままベッドに潜り込んで
意識を手放した





〜日向side end〜