「そうか。


なら親父にも頼れない状況か。


かなりあいつも
精神的にやばいかもしれないな。」





「…あいつ、本気で日向を狙ってんぞ。


このままじゃ葵ちゃんにも…」





「あぁ。わかってる。


葵にも被害が及ぶことも

想定しなきゃなんないだろうな。



ただ、あいつの過去を知った以上


お世話になった家族だから

何かしてやりたい。

あいつが独り立ちできるようにもな。」


…それしかあいつに
してあげられることはない。


…ほっとけねぇよ。


お世話になった家族なんだから



あいつには
お礼じゃないけど

なにかしてやりたい



してやらないと
いけない気がするんだ。




「ったく。

お前、優しすぎんだよ。



んで…なにをすんだ?


あいつに近づけば…

葵ちゃんとまた離れんぞ??」




「さくらは俺が何もしなくたって
近づいてくるよ。

現にさっきまで一緒やった。


…葵に被害が及ばないためにも。

俺がどうにかしなきゃなんねぇんだよ。」


「…わかったよ。

何する気だ?

俺も手伝うから。」


「あぁ。まずはさくらの連絡先教えてくれ。」





…俺がしなきゃ

…あいつの気持ち
わかる奴は
そうそう居ない。


…あいつを救うためにも

…葵と仲良くするためにも


…俺は


やらなきゃなんねぇんだ。



俺は煌月から
さくらの連絡先を聞き出すと

早速行動に移した。



…大切な人を守るために。





〜日向side end〜