「よし、青葉。」
「なんだ？原口。」
「向こうに行っとけ。ベストなところに蹴ってやる。」
原口はそう言うと、にかっと笑った。
「…おう！」
ゴール前で原口の位置を確認しながら、待っていた。
すると、ボールがみんなの頭の上を通過し、自分のところにやってきた。
やっぱりすごいや。原口は。
みんなは「やべ！！」「まじかよ？！」と、驚いた様子。
そんなことは無視して、シュートを決める。
女子の方からはキャーキャー騒がれたが、そんなことはどうでもよかった。
そして、かっこいいところを雨野に見せたいという気持ちにも今日気づいた。
