そして、作業が終わり、帰宅する。

その帰り際に、


「雨野!」


「はい?」


雨野はこちらを向く。


「これ。ありがとな。」


今日ずっと借りていたペンを返した。


雨野はそれをぽかーんと見てから、


「はいっ!どういたしまして!」


と、はにかんだ。

そして頭をかきながら、


「貸してたのすっかり忘れてたよ~」


と言った。


「そうか。」


やべ、こいつ可愛いかも……。


忘れ物の神様ありがとう……。