物理が終わった。

すると、後ろからうずくまる音がした。


雨野が落ち込んでいた。

内容はさっきの物理が分からなかったという。


すると、

「ヘルプミー、青葉ぁー。」

と、ものすごい助けてほしいという声で言った。


「あ、雨野が言うなら、しかた、ないな。」

「ほ、ほんと?教えてくれるの?いいの?」

目がキラキラしていた。だめもとで言ったのだろうか。

「いいよ。どこだよ。」

「待って!教科書だすから!」

慌てている。

可愛らしい。


「こ、ここ!この前まではついていけてたんだ。でもあの説明よく分かんなくて…。」

「ん。これな……」


簡単な考え方や、図をかいたりした。


「おぉぉ!!スッキリだぁー!」

雨野は出来たことに少しひたっていた。

すごいな、すごいなと何回も言った。


こんなに言ってもらえるなら、もっと勉強頑張ろうかな。

そんで、雨野に教えたら喜ぶ顔見れるかな…。


「ありがと~!青葉!!」



「………あぁ////」


これは、予想もしない幸せそうな笑顔だった。

少し油断した。



その後の授業も心臓の音が鳴り止むことはなかった。