ピッピピ...ピッピピ...


「んっ...」


重たいまぶたを開く。


朝のまぶしい光がカーテンの隙間から入ってきている。


ここまでは、いつもと変わっていない。


しかし...


「隆...!?」


そう、後ろから私を抱きしめるような形で寝ていたのだ。


「んーーっ?

 あ、おはよう...」


ふにゃっと笑う隆に、ドキドキと心臓が言い始める。


「準備しないといけないから離してくれる?」


「だーめ...」


寝ぼけているのか、素直には離してくれない。


「どうしたら、離れてくれる?」


今日は、12月25日。


会社のほうも朝からばたばたするのだ。


「じゃあ...」


「えっ...」