キボウ

和生はあえて聞かない。


私がどんな病気なのか。


多分…………本当に私が笑えていないことにも気付いてると思う。

でも聞かないのは…………彼なりの優しさなんだと思う。


私も、和生にこの事を話せたら……どんなにいいかって、いつも思ってる。


でも言ったら、あなたはどんな反応をする?病院に来なくなる?同情する?


嫌われる事を恐れている私は臆病だ。
それに…………和生に嫌われるなんて、もっと嫌だ。



だから私は言わない。これから先、死んでからもずっと。