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「それじゃまた作ってくるね♪」
そうやってはしゃいでる女
「ありがとう」
なんて言ってみるけど 本当はいらない―
昨日のは偶然だ。
偶然、芹那とおまえのがかぶっただけ。
だから受け取った
俺が 嘘の笑顔で女の子と話してると
トンッ
と背中に熱を感じる―
一瞬でわかるこの あったかすぎる体温
目の端っこで背中をみる
やっぱり――
芹那は俺の背中に すこしもたれかかってる
でも こいつのこれは 無意識なんだ。
ただの癖。
俺がこうやって 芹那を傷つけるようなことをすると
トンッと 静かにもたれかかってくる
だから 俺は 芹那が倒れないような
背中に力を込める―
別に 芹那を支えたいわけじゃない
でも せめてもの 償い。


