数分後、私は学園長(?)の前に立っていた。

「えっ…ちょっと望宇佐…」

『なんだ?』

「いやいや、なんだ?じゃないよ。私の目の前にいるのは可愛い猫さんだよ⁈」

『は?何言ってんだ?学園長だぞ?』

ボソボソと話す私達を見て、猫はため息をついて、

《君たち、我を無視するでない。》

「………‼︎‼︎ちょっと、望宇佐!猫さんが喋った!」

『あ?何驚いてんだ?普通だろ。』

当然という感じで望宇佐はめんどくさそうに答えた。

「普通じゃないよ!むしろ、以上だよっ!」

反論してみたが、望宇佐は私をスルーし、猫(学園長)の前に立ち、

『学園長、入学試験、よろしくお願いします。』

《うむ。さて月歌よ、準備は良いか?》

「…はい?」

この時、まだ私は知らなかった。
これから始まるのは異常な学園生活だということを