「・・っ・・・だから、何?俺を試してるの?!」
「はっ?」
「俺単純だからそういうやっすいお誘いに簡単に揺れちゃうんだって」
「はぁ・・・・」
さっきまで余裕綽々で人の体直に見て触ってたくせに?
なんでこんなパンチラには動揺して赤くなるんだろう?
全然理解できない。
自分には理解しがたい男心に呆れ冷めた眼差しを送っていれば、一瞬部屋を明るくした稲光に眉根を寄せた。
直後に響く雷鳴。
思わず舌打ちを響かせて立ち上がるとくるりと外の雷雨はっきりな窓ガラスにその身を向けた。
でもすぐにピタリと思いとどまると再び彼を振り返り見降ろした。
「ブラインド・・・引いてきてくれますか?」
「ん?今立っててすぐ行けるの千麻ちゃんなのに?」
「・・・鴨鍋が遅くなってもいいなら」
「あっ、もしかして雷怖いとか?」
「馬鹿な事を、今までオフィスで仕事してて私が一瞬でも雷にビビった事がありましたか?」
「・・・・多分・・・ない?」
「たかが光り、たかが音、そんな物に怯んだりしてません」
はっきりと言い切ると、もういい。とばかりに窓に近づき縦型のブラインドを眺めが一望できそうな窓に引いていった。
途中も稲妻がはっきり曇天に映し出されるほど光り、直後に耳障りな音が入り込むのに顔をしかめる。
そしてそれらをシャットアウトするとようやく彼の方を振り返り視線が絡んだ。
「・・・・何ですか?」
「・・・ん?いや、千麻ちゃんは相変わらず千麻ちゃんだなぁって」
振り返り捉えたのは未だにどっかりとソファーに座り意味ありげな苦笑いで私を見つめる姿。
言われた言葉に眉根を寄せつつ、戯言に付き合う気はないとキッチンに向かって歩き出す。
彼の横を通り過ぎた程の瞬間。
「もっと上手に甘えなよ」
「・・・・はっ?」
何を言っているのですか?
そんな風に怪訝な表情で振り返れば、彼もソファーの背もたれに腕を組みその上に頭を預けて振り返っていて。
継続の苦笑い。
「何で自分ではキツイ仕事も自力で解決しようとするかなぁ?」
「・・・・仰ってる意味がわかりません」
「さっきもさ、あんな風に危なっかしく椅子の上で背伸びしなくても、一言俺に頼ればすぐの事じゃん」
「お手を煩わせるのも何だったので」
「煩わせるって・・・・、ここは職場じゃない。家だよ?俺と千麻ちゃんのSweetHome」
「・・・・BitterHome・・・・」
「おい・・・」
SweetHomeの部分にやたら雰囲気込め、語尾にハートマーク多々でありそうなそれにすかさず反論すれば、私の対応の苦さに顔をしかめる彼。



