「【1年】。それがこの関係の期間だったと記憶しますが」
「・・・・・本気?」
「はぁ・・・、やはり一度お互いの意見交えて条件を書きだしますか?こうも契約の内容を履き違えていると一々ーーー」
「本気で1年で離婚する気か?って聞いてるんだよっ」
さすがに少し驚いた。
感情的な声を響かせた彼が窓をドンッとその手で殴り自分の方へ注目を引く、同時に黙れと言わんばかりの威圧。
あなたは一体どんな答えを求めていらっしゃるんですか?
『しない』・・・と?
『ずっと傍にいる』と、でも?
男女間の愛情ない私達がずっと一生?
そんな生き方も可能かもしれない。
でも・・・・・、あなたは無理でしょう?
「私が傍にいたら・・・・、あなたは新しく誰かを愛する事が出来なくなりますよ?」
「・・・・」
「寂しさを埋めるために私を傍に置くのは良いでしょう。でも、その関係に浸っていたら、芹さんを愛したように誰かを愛する機会を失ってしまいます」
「・・・っ・・・何・・・言ってるわけ?」
「私はあなたの恋の阻みにしかならないという事です。だから、1年が程良い期間なんですよ。
傷心を癒やして新たな関係を求める。
その為の治療用品として私が傍にいるに過ぎないのですから。
消耗品の絆創膏の様なものです・・・・」
淡々と・・・。
自分の存在価値と契約の関係の持論を口にする。
私はただ癒やす為にこの1年契約を結んだのだと。
だから、この1年は彼が自由に利用すればいいとさえ思う。
本当は、それが契約の邪魔にならないというのなら欲求のままに抱いてもいいとも。
ただ、それにストップをかけるのは・・・。
あなたは、私に気を許し過ぎ、尚且ついつだって何かを期待している。
今も・・・。
いや、今は・・・・その期待を打ち砕かれた様な表情?
「・・・・・・それが・・・千麻ちゃんの考える【結婚】?」
「私の考える【結婚】というわけではありませんが。・・・私とあなたを結ぶ【契約】内容はそんなところかと、」
「俺とは・・・・・契約以上の関係や感情は築けない?」
「・・・・・可笑しなことを。・・・私はあなたの理想とはまるで違うでしょうに、愛した芹さんとはまるで違う私を今更恋愛対象しようと?」
私は根本から対象外なのだ。
そう彼の心情を断定した。



