その指先の感触に不本意にも気持ちいいと目が微睡んで。
絶妙に俺の心を緩和した瞬間に図ったように響く彼女の声。
「ダメな我儘お坊ちゃまだから放っておけない」
「・・・・」
「あなたには・・・・私の叱咤激励が必要でしょう?・・・一生」
思わず口の端が上がる。
本当に、落としてあげるタイミングが絶妙なんだから。
「それに・・・・不安はあるけれど今度は大丈夫です」
躊躇いなく宣言した彼女の声にスッと体を起こすと確かめるようにその目を見つめる。
絡んだ視線も自信に満ちていて、一切の揺れのない姿に逆に疑問が浮上する程。
「自信満々だね?その勝算はどこに見出してるの?」
そう投げかければ自信に満ちた彼女が凛とした姿で俺への助言。
最高で完璧な・・・
反論すべき点がない答え。
「今度は・・・・【愛】を得ていますから。
【夫婦】より進んだ【家族】の始まりでしょう?」
【家族】を示すように彼女が優しくお腹を撫でる。
そして枕元にある拙い出来のグリーンアイのウサギを見つめて。
そう、俺たちの最初の子供だもんね。
そっと手を伸ばし優しくそのウサギを抱き寄せて彼女を見つめる。
その瞬間に一瞬垣間見た家族の形。
未来予想図。
なんて完璧な予想図の提示だろうね千麻ちゃん。



