優しく・・・揺らす。
それでも抱く愛情を伝えるように念入りにキスや愛撫で熱を高め、快楽に染まるお互いの表情に酔う。
肌を合わせればよく分かる彼女の平常時より高い体温。
勿論行為によってでもあるけれど、確実に存在するもう一人分のぬくもり。
それを感じ取って更に胸が熱くなって・・・・貪欲。
「っ・・・・はぁっ・・・・・んっ・・・」
耳に入る彼女の扇情的な旋律も、快楽に耐えるように閉じた目蓋の長い睫毛も、シーツに無造作に広がる長い髪も・・・。
「・・・・・っ・・・・茜・・・」
俺に触れてくる白くて細い指先も・・・・。
全て愛おしくて、
「・・・・・・千麻・・・・・」
全部・・・・・俺の物にしたい。
愛おしくて、馬鹿みたいだけど全部に俺の物だって刻み込みたくて。
「んっ・・・あーーーーーー」
一生・・・・抱きしめていたい。
ねぇ、千麻ちゃん・・・・・・・。
「・・・・・・俺の物になってよ・・・」
今高まって、虚ろな君にそう言ったらうっかりOKしてくれるんじゃないかって・・・。
懇願するように言葉を響かせたのに・・・・・。
君が欲に呑まれるはずもなく。
「・・・・・・嫌、」
微睡んだ表情で俺を見つめた彼女が一言そう言うと口の端を上げた。
敵わない。
苦笑いでその笑みに切り返すと視点の切り替え、見下ろしていた姿が俺を見下ろして、妖艶に微笑んだ姿が俺に口づけると優しい欲に溺れた。
ゆっくりでも適格で巧みな彼女に焦らされ高められ、捉える彼女の姿に視界も満たされる。
徐々に限界に近い欲に溺れて耐えて、そんな瞬間に彼女の指先が肌を滑ってそれに触れた。
俺の左手。
別れた後も一度だって外したことのない薬指の指輪。
意図として彼女がその指輪に触れ、含み有に微笑んだ瞬間に・・・、
「っ・・・あっ・・イクッーーーーーーー」
小悪魔に微笑む彼女を霞む目で捉えて一つの結論。
彼女を捕えようなんておこがましい。
必死になって躍起になって、それでもするりと交わされて。
散々俺を翻弄してあっさり落とす。
もうとっくに・・・・・捕まってるのは俺の方だ。
『1年契約ならーーー』
そう条件を付けてきたあの段階で千麻ちゃんの方が立場は上で、それでもいいからと下から望んだ俺に一生勝ち目なんてないのかもしれない。
まぁ、
それでもいいや・・・。
いいから・・・・・さ。



