あ・・れ?
これって・・・どういう反応?
全くの予定外で想定外の彼女の反応に、馬鹿みたいな薄ら笑いで振り返って彼女を捉えると。
リビングの入り口で立ち止まってこちらを振り返っている彼女と視線が絡んで確信。
嘘・・・・だろ?
だって・・・、
えっ?
一気に心臓爆発。
激しすぎる動悸と焦りで声もなかなか出せなくて、なのに終始クールで俺を見つめる彼女がそれを肯定するように自分の腹部を摩ったのが引き金。
「っ・・・千麻ちゃん!!?」
「・・・・何でしょうか?叫ばないでもらえます?こんな夜に近所迷惑ですから」
「叫ぶでしょ!?えっ、だって・・・、待って、何!?」
「・・・・日本語お願いします」
「っーーーーもしかして・・・・妊娠してるの?」
「・・・・・まぁ、一人身ではないですね」
「な、何で!?ってか、いつから分かってたの!?何で言わないのさっ!?」
「・・・・・『何で』には避妊した行為でなかったから。『いつから』には・・もうすぐ2週間になりますね判明して。『言わないのか』に対しては・・・・・言ってどうにかなります?」
唖然茫然。
温度差がでかい。
こっちは今にも死にそうな動悸に満ちて、何を最優先して言葉を弾いていいのかも分からないのに。
彼女ときたらどこかドライで、俺が張り上げた声に時計で時刻を確認している程。
えっ?だって・・・妊娠してるんだよね?
子供出来たんだよね?
そうだよ・・・・出来たんだよ!?
『言ってどうにかなる?』にはさぁ!!
「結婚しよう!!千麻ちゃん!!」
弾かれたように彼女に詰め寄るとその手を取って真正面からの直球勝負。
子供が出来たなら必然で自然な流れだろうと、彼女の返事も『可』としての堂々のプロポーズだった筈なのに。
「・・・・・・出直し、」
「・・・・・はっ?」
「出直し。・・・です」
「・・・・・・何で?・・・・子供・・・」
「・・・結婚しなくても子供は育てられますし、」
クールに言い切った彼女がニッと口の端を上げると俺の手から自分の手を抜き取って、優しくお腹を撫でながらキッチンに向かいレモンを手にする。
そんな彼女に必死に絡んで口説いて全てかわされたこの夜。



