ケージの中で動く黒くて小さなウサギ。
彼の【魔法】で私に与えられた命だ。
彼の・・・・生きた愛情。
そう意識した瞬間に苦しさも緩和して口の端が小さく上がった。
決して・・・思い出して辛い事ばかりじゃないの。
幸せな記憶の浮上にはその時のままの感情は浮上して、でも追って牽制するように苦い記憶が上書きされて。
『まだ、許すな』
そう体の奥の底から誰かが指示しているような。
許したい。
どうしたら・・・・奥深くに隠れた自分が彼の事を許すことが出来るんだろう?
そう考えて・・・・。
日々考えて・・・・・9か月。
結論が見つからないから、
私はまだここにいるんだ。



