気がつけば目の前の機械から初めの時と同じように同じフレーズが繰り返されている。
そして彼が気がついたように手を伸ばし取り出し口から出来上がった物を抜き上げ見つめてクスリと笑った。
「ねぇ、じゃあ・・・・屁理屈なしに簡単に言おうか?」
「・・・・・・・是非、分かりやすい言葉でお願いします」
もう長ったらしい言葉攻めは理解不能だと呆れ半分で見つめそう促せば、しっかりと体をこちらに向けまっすぐ見下ろしてくる姿に方眉を上げる。
そんな直後、
「第一印象から・・・ではないけど、いつの間にか決めてました」
「はっ?」
「結婚・・・は、してるから・・・契約満了後の結婚生活継続を前提に・・・・・・俺とつきあってもらえませんか?」
「・・・・・・・」
「硬い?なら・・・・・、好きです、つきあってください」
そう言ってにこやかな彼が手に持っていたプリクラを私にペラリと提示してくる。
予想もしてなかった告白に唖然と口を開いて固まる私の目に捉えたのは、私が唯一真正面を向いて写っているそれに大きく書かれた【I LOVE YOU】のピンクの文字。
だから・・・・。
私がこんなコテコテの策に感動するような女に見えますか?
そう・・・言い返そうと思って口を開いたのに・・な。
「ふっ・・・・」
「あれ?千麻ちゃん?」
「ふっ・・・ふふっ・・・」
「うーん・・・・困った」
そう言って苦笑いを浮かべた彼に、私も困ったと言い返したい。
困るほど・・・・。
「笑いを取るつもりじゃなく、俺結構頑張って告白したんだけど?」
「ふっ・・あははははは」
「あーあ、本気で笑っちゃったよ。あれぇ?俺なんか腕鈍った?」
彼が困ったように笑いながら後ろ頭を掻いてプリクラを見つめる。
その姿に余計に笑いを誘われ体を折り曲げながら笑いを逃し、程よく収まってきたころに髪を押さえながら顔を上げた。
「あー・・・、笑いました」
「うん、呆れるとか泣くとかは想定してたけど、笑われるは想定外で驚いた」
「もう、悩みとか吹っ飛ぶくらいに笑って一気に疲労が・・・」
「うん、じゃあ、その疲労で倒れる前に告白の返事がほしいところなんですけど?」
待ってるんだけど。
そんな風に腕を組んで機械に寄りかかっている彼が、若干照れくさそうに目を細めて私を見つめた。



