えっ?何!?ダメですか?
外され、軽く背けられた顔に内心酷く動揺して自分の格好を確認するように視線を落とした。
いや、服は彼のチョイス。
問題があるはずない。
つまりはやっぱり顔か!?
そう判断しパッと両手で頬を抑えると変な動悸で胸がざわつく。
歳不相応にけばかっただろうか?シャドーとか濃かった?
色々すべてが問題点のように感じて、沈黙さえも耐えきれないと口を開いて助言を求める。
「あ・・の、どうでしょう?」
「・・・いいんじゃない」
「視線を背けての言葉に信憑性を感じないのですが」
「大丈夫大丈夫・・・・うん、」
「っ・・・、は、はっきり言ってください!!私そういう含みある落胆感じさせるような態度や言い方が一番堪えるんです!!」
そう・・・ダメ。
期待されてその結果目指して努力して、期待外れだけどまぁいっかぁみたいな労いの言葉とか、性格的に我慢できない。
完璧主義者。
相手が望んだ結果でないと不安で堪らないのだ。
こうまでしても戻らない視線に自ら歩んで彼の視線の前に突き出る。
軽く必死で覗き込めば、彼もかなり動揺してグリーンを揺らす。
「け、けばい・・・ですか?これでも結構考慮して施したんですが・・・」
「えっ?あ・・・うん?・・千麻ちゃーー」
「ああ、やっぱり最後のマスカラひと塗りが余計だったかも・・・」
「千麻ちゃん?だから、だいじょーー」
「チークも濃すぎたかも・・・、っ、ああ、もう全部落としてやり直してきますっ」
「っ・・千麻ちゃん!!」
結果、全て白紙からやり直そうと踵を返して勢いのまま動き出そうとすれば、すかさず力強くその腕を引かれて逆戻り。
そしてまだ動揺満ちる自分の耳に入る彼の焦り。
いや・・・本心?
「・・・・だから・・・変じゃないって・・・・」
「・・・・でも・・、満足いく結果な時のあなたの反応じゃありませんでした。視界に捉えるのも煩わしいほど不出来な結果だったかと・・・・」
「・・・・それ真逆」
「はっ?」
あっ、やっと冷静。
私も大概パニックになると周りが見えていない。
目の前の事でさえも。
冷静になって彼を見つめればその表情に呆れや失意は全くなくて、あるのは気まずさに見え隠れする羞恥。
それを隠すかのように片手で口元を隠す彼の姿。



