「千麻ちゃんは恋愛においてはいつもの完璧さが半減するんだ?」
「・・・・・・・私とあなたは【恋愛】ですか?」
「うわっ、きっつ~。誕生日にあそこまでした俺に、毎晩激しく抱き合ってる俺にそういう事言っちゃう!?何?俺遊ばれてるの!?」
「・・・・・・・軽く」
「嘘!?夫婦以前の話じゃない?それ!?」
衝撃だと落胆する彼が目に見えていじけていくのを感じてしまう。
そしてそれを見てワクワクする私は心底彼が苛められ怯む姿が好きなんだと理解。
でも・・・、
まぁ、
今日は少し・・・・カッコイイと思ってしまったけれどね。
いじけてベッドに沈んだ姿にクスリと笑うと、仰向けに倒れ腕で顔を覆っている彼の上にその身を預けてみる。
すぐに驚いたように外れたその手。
それを図って唇を重ねると、必然のように背中に回って抱きしめてくる彼の手の感触に安堵する。
依存だ・・・。
「・・・・・・・したくなった?」
「・・・・私の性欲の強さはご存知でしょう?」
「ふふっ・・・うん、困るほど・・・・」
愛でるように私の頬を彼の指先が滑ってグリーンアイがまっすぐに姿を焼き付けるように見つめてきて。
その視線だけで欲情しそうだと感じて熱くなる。
「とりあえず・・・・しながら行きたいところ考えます・・・」
「ふはっ・・・・最中は・・・俺にだけ集中してよ・・・」
参ったとばかりに彼が吹き出し、眉尻下がって笑う姿が心底愛おしいと思いながら貪欲な時間に身を投じた。
誕生日の余韻は翌日まで・・・。
ああ、まずは・・・・、
2人で名前を考えましょう。
黒くて小さなあの子の名前を。