『っ・・・可愛い~!!』
『えっ、一緒にいいんですかぁ?』
『お友達なんですか?きゃあぁぁ、撮りましょう撮りましょう!』
一気に沸くその場。
しかもその騒ぎで回りも反応し似たような姿の女の子や、そういう系趣味な男の姿まで増え視線を集め始める。
ああ、ナイス厚化粧。
この若干低めの身長にも感謝。
実年齢ばれなさそうでよかった。
切実に思った悲しい現実だった。
一瞬にして撮影会場のようになってしまったその場で、にこやかな彼女らに反して愛想もなく撮影に混じる私。
感じが悪いかと思いきや、昨夜の彼女ら同様私のこの無表情は印象に合っていいらしい。
まぁ、それはそれで疲れないからいいのだけど。
かといってまだ道の往来。
さすがにこれ以上の騒ぎは公共の迷惑だと判断を下すと、まさに今シャッター切られた直後に彼女らの腕をグイッと引いて人波をかき分けた。
そして驚きざわめくその場の人たちを振り返り一言。
「続きは是非会場で。本日は彼女らから皆様へ、特別な時間へのご案内がございますから」
振り向きながらそう告げにっこりと初めて微笑めば、何故か瞬時に沸いたその場。
何故?
理由わからず疑問のまま彼女らを引いて歩き出せば、どうやら理解している2人のくすくす笑い。
「千麻ちゃんって本当に完璧」
「私達より素質ありそう」
「・・・意味が分かりません」
「だって、ずっとあんな無表情で冷たくあの場を振り切ったかと思えば後引くような微笑みで印象強めてあの宣言」
「カッコよすぎて惚れちゃいそうだよ」
満足。とにこやかな2人が意気揚々と会場に入り込むのについていく。
結構大きな会場のホール。
入口からすでに独特な雰囲気に作り上げられた空間に入り込めば、現実を忘れそうになる。
今までの価値観の崩壊。
見渡す限り皆似たようなドレスや装飾に身を包み、様々なそれ関係のブランドの出店もあるらしい。
勿論自主製作の販売なんかもあって、予想以上の規模に一瞬呆けた。
「・・・・凄い・・ですね」
「うん、でしょ?」
「今日もまた大盛況~」
「・・・・もっと、・・・小規模かと」
「まさかまさか、」
「これでもまだ大きいと言えないんじゃない?」
「・・・・この場で・・・売り込む気ですか?見た感じ有名なブランドも混じっているのでは?」
「うん、まぁ、何とかなるでしょ?」
「そうそう、私達あのステージに上がる機会貰ってるし」
そう言って指さされた先を見れば、多分何かしら催しをするために設けられたステージ。
大きなスクリーンをバックに色々な設備で彩られている。
あそこに・・・立つ。
私・・・も?



