多分あらぬ・・・いや今日に至ってははずれとも言い切れない疑いをかけられている。
そしてどこかわくわくとした恍惚の4つの瞳が含み笑いを浮かべると彼に移って声にも響かせた。
「やん、私達お邪魔虫?」
「お馬さんに引きずられちゃう?」
「何だよその江戸時代の拷問みたいな状況。だけど【お邪魔虫】は正解だ。愛する兄ちゃんの為にさっさと散れ」
嬉々とする2人にしっしと手を振り邪険にする彼は余裕がない。
もしかしてさっさと帰らせて続きに持ち込もうとしてます?
だけども敵もそれなりに理由あっての来訪らしく、嫌々と首を横に振ると居座るようにその場に2人で両手を絡めあって座り込んだ。
「お兄ちゃん愛してる」
「大好きよ」
「・・っ・・・・いい、その前振りある時はろくなお願いじゃない!」
確かに、これから何か爆弾を投げるぞ。的に油断を誘うような罠をその姿に見せて。
座り込んだ愛らしい2人がただでさえ大きい目をくりっとさせた上目遣い。
多分ゴスロリに興味ない男子であってもこの2人の愛らしさにはひれ伏してしまうのではないだろうか。
目の前の彼を抜いて。
いつもならまだ呆れ顔で対応する彼も、今日ばかりはのっけから邪険な態度継続で。
双子のおねだりポーズにも拒絶的に反応している。
だけどもそこはこの妹方、そうそう簡単に引く2人でもないとあなたが一番ご存じでしょうに。
何しろ・・・あなたの妹だし。
あの社長の愛娘達だし。
「今日と明日泊めて」
「ベッド貸して」
「・・・・・帰れ」
瞬時に微笑みながら玄関を指さした彼が、双子の引いてきたスーツケースをガラガラと引き始める。
だけども察知していたのかそれこそ瞬時に双子もしがみついてそれを阻んだ。
彼の舌打ちの不機嫌で重いこと。
「ああ、そんな辛辣さも素敵よお兄ちゃん」
「うんうん、いつもの猫可愛がりもいいけれど、時々は冷たくあしらわれて踏まれたい」
「おい、さらっとMっ気出してくんなよ。ってか、何だよ!!何でいきなり泊まり!?しかもウチ!?新婚夫婦の夜舐めんな!」
まぁ、舐められるような毎夜でしたけどね。
と突っ込んだら火の粉きそうだから黙っていよう。
加速する兄妹喧嘩の傍観を眺めていると突っ込みどころ満載で、いずれ余計な口出しをしそうだと静かにキッチンに歩き出す。
突然の来訪でもお客様。
何か飲み物を用意しようとしてふと迷う。
コーヒー?紅茶?・・・・お酒?



