「それこそ、私というよりは女の裸なんて今更でしょう?まさか毎回いちいちその照れた仕草が手管とでも言いますか?」
「っ・・んなわけあるか。今までなんてむしろ簡単に脱いでくれる方が楽だと思ってたくらいだし、裸見たくらいで盛り上がったりなんてしなかったよ。・・・・・芹ちゃん以外」
「『芹ちゃん以外』なんですね」
「そこ注目?」
「いえ、何となく拾ってみました」
「意地悪」
「はい、意地悪大好きですから」
はっきりと肯定を返すと再度掴まれたまま服を脱ごうと試みて、でもすぐにぐっと強まった力で阻止された。
何なんだか・・・。
「なんですか?やっぱり今更欲が働かなくなりましたか?」
「違う。むしろ体が啼いて仕方ないくらいです」
「じゃあ、この手は?」
「・・・・抵抗?」
「・・・・・・・・・・・やめますか?」
「絶対にやります」
もう何なんだ?
さすがに眉根を寄せて呆れたように見つめれば、少し怯んだようにグリーンを逃がす姿。
ここにきて何を問題として踏みとどまっているのかと、ようやく自分の指先から裾を離すと彼の手も解いて腕を組んだ。
「ダーリン・・・・」
「・・・・・・」
「やめるわよ」
「・・っ・・・だって・・、潔すぎて逆に照れるよ!!安いって言ったでしょ。ただでさえ千麻ちゃんって余裕かましてカッコイイのに「やるわよ」的に脱がれたら興奮収まらないし!!」
「・・・・・・・・・Mなんですか?」
「・・・あれ?本当だ、・・・俺S系だったはずなんだけど?」
自分でも本気で疑問に思ったのだろう。
考え込むように視線を上にした彼がとうとう腕まで組んだ瞬間にさすがに溜め息。
どんどん目的から逸れていく思考に彼の胸倉をつかんで引き寄せると唇を重ねる。
「・・んっ・・・」
驚きの響きが小さく漏れても、それに抵抗はない。
そのままゆっくり後退して引き寄せ、背後にベッドを感じるとグイッと力強く引き寄せて背中から倒れこんだ。
背中にはベッド、前からは彼の程よい体重がかかる。
程よいのは取れこんだ瞬間から意識して体を支えて私に気を使った彼の初心者ではない反応。
私の頭の横に腕を置き体を支えて、倒れこんだ瞬間に離れた唇と顔の距離。
でも至近距離。
驚き孕む彼にフッと微笑むと髪を掻き上げるように頬に触れて指先を走らせた。



