Side 茜
彼女が沈んだベッドに近づきゆっくり静かに近くに座った。
ギシリと沈む小さな振動にも気を使い、熱を持った彼女の頬に指先を走らせた。
瞬時にどきりと心臓が跳ね背徳感を感じるほど緊張した。
ねぇ、千麻ちゃん。
さっきの全て・・・・本気にしていいの?
あまりにいつもから逸脱しすぎてて、恐ろしいくらい愛おしかったけれどアレは高熱が引き起こした幻?
それとも本心?
俺はね・・・・、
戸惑いながらも、困惑しながらも、
それでも・・・・、
千麻ちゃんを好きになっていってると思うんだ。
違う・・・もう薄々気が付いて確信してる。
さっき宣言したとおりに・・・・千麻ちゃんが好きなんだよ。
だから・・・、
「別れたくなんかないよ?」
だって千麻ちゃんも今言ってくれたじゃない。
「俺も、この夫婦関係・・・・すごく好き・・・」
ねぇ・・・・、
今、俺とこのまま夫婦でいる可能性は・・・、
千麻ちゃんの中で何%?
さっきの笑顔・・・一生俺だけに頂戴よ。