床が硬い。
そう思うのに与えられるキスの上手さにすぐ忘れた。
噛みつくように始まったキスは余裕がないくせに不快感は感じさせず。
荒々しいのに雑じゃない。
手馴れている。
そう感じさせるのはキスだけじゃなく、キスの合間にも器用に私のシャツのボタンを外す彼の指先への賞賛。
濡れているせいか外しにくいボタンに多少のもどかしさはあるけれど焦らされているようでこれも一興。
その間にキスに溺れてぼんやりとしながらも自分も彼のネクタイを緩めボタンに手をかけていく。
ああ、千麻・・・いいの?
そんな自問は当に終えている。
感覚おかしい今はただこの目の前の彼が欲しいのだと体が渇望してやまないのだ。
まさに・・・欲情。
でもこうなると私の性質の悪いこと。
元カレの言葉が浮上するほど。
ああ、でも・・・・・、
困った。
キスといい、触り方といい無駄がなく気持ちよすぎる。
一瞬その感覚に意識を飛ばしそうな程彼の手練に自分の手が止まっていたほど。
それでも思い出したように彼のYシャツを脱がせて下に着ていたシャツの中に指先を滑らせた。
ほぼ同じくらい?
圧迫感から解放された自分の胸。
気が付けばスーツとシャツのボタンは解放されて、インナーのキャミソールは胸の上まで押し上げられている現状。
あまり飾り気のない黒い下着も今揺れめられ、その下の微々たる胸の膨らみに彼の指先が触れる。
熱い・・・。
クラリとするほどの感覚に目を細め、口からは吐息が漏れた。
吐息を漏らせた唇はいつの間にか解放されていて、それでもその熱は私から離れることなく肌を滑って刺激する。
時々掠める彼の髪の毛にも敏感に反応する体は完全に今は高まっているんだと思う。
こんな感覚は久しぶりだ。
そしてそんな高まりを更に上げてくる彼の愛撫。
「・・っ・・ん、」
思わず小さく声を漏らしたのは気持ちよかったから。
全身が総毛立つ.
ああ、本来否定的な意味合いのこれは相応しくない。
鳥肌?
それも本来は嫌悪を意味するものだ。
だけどもいい説明がそれしか浮かばない。
快楽を意味して体が反応してゾクゾクとするんだ。



