『ははっ、』と声を零す余裕も一瞬。
すぐにパッと明るくなった部屋に心臓が跳ね、すぐに鳴り響くであろう雷に備えて耳をふさぐ。
耳をふさいでもインパクトの大きい響きに心臓があり得なく速くなり、そして熱のせいかどんどんと心が怯んでいく。
雷は嫌い。
でも耐えられる。
人がいる空間なら。
明るい部屋であるなら。
でも・・・・。
暗くて一人の時の雷は耐えきれないほど嫌い。
「・・・っ・・・や・・」
体が熱くて怠い。
なのに寒気も凄くて、今すぐにも着替えたいのに耳から手を外すのが怖い。
震える体は悪寒のせいか恐怖のせいか。
そして容赦なく雷で明るくなる部屋に身をすくめ、がっちりと耳をふさいできつく目を閉じた。
目蓋が降り切った瞬間に頬に流れたのは雨による水滴じゃなく生暖かい自分の涙。
怖い・・・怖い怖い怖い・・・・。
ああ、情けない。
弱っている。
もう八方ふさがりで泣くしかできない。
「・・・・せーーーーーー」
呼びかけてやめた名前に自分で呆れた。
なんて自分勝手で愚かだろうと思ったから。
今更・・・・あの姿の存在感に縋りたくなるなんて。
『ねぇ、甘えなよ・・・』
『甘え方なんて知らないのよ・・・、ダーリン』



