「あはは……で、でもよく知ってるね小宮! さすが優等生!」
 
なんとなく白けたムードを笑顔でカバー。ファイトだあたし!
 
  
 
「今の、優等生なポイントなんだ……」
 
こらっ。複雑そうな顔をしない、そこっ。
 
「わりと知られてる話だと……」
 
「ん? あたしが物知らずだって言いたいのかな?」
 
デートでそいつぁNGだよ、小宮。
 
「す、すみません」
 
分かればよろしい。
 
 
うんうんと頷きながらシャツを畳むあたし。
 
ふふっ。優位に立つのって気持ちいい~~♪
 
 
 
……しかし、一体誰が買ってくんだろうか、このシャツ……。
 
 
あっちに子供服版もあるんだけど。子供が着たらシャレになんないような……。
 
 
 
  
色々と問題のあるロゴシャツは、生温かい目で見守りながら棚に戻した。
 
それから気を取り直して、今度はボトムスを選びに、別の棚へ移動。
 
小宮は細いから細身のブーツカットがいいかな~とデニムを漁る。
 
カーゴパンツもカッコよくて好きなんだけどね。
 
それから更にGジャンや黒のTシャツを選んで小宮に渡し、試着室へと背中を押す。
 
このチョイスなら多分失敗は少ないはず!