こんなに美味しいサクランボ、
絶対どこにも売ってない。
「あっ! お店行かなきゃ! いこっ、小宮!」
「え? 僕も?」
「うん、今日新人の歓迎会だから!」
「わかった、いくよ」
その甘酸っぱさは恋の味。
たったひとつの恋だから。
「……あっ。でもその前に」
「なに? 比奈さん」
せっかく実ってくれたんだ。
「もっかい……ドキドキしときたいかなぁ……なんて」
急いで食べたらもったいない。
「え!? ……えっと……う、うん」
大事に大事にしてかなきゃ。
「手、繋いでしよ♪ ほら」
「いっ! いきなりはまだっ」
いっぱいいっぱい実らせて。
「あはははっ、小宮カオまっかだよ~?」
ゆっくりゆっくり育てていって。
「さっきのお返ししてるでしょ絶対……」
じっくりじっくり、味わっていくんだ――
「えへへっ♪ 大好きだよ、小宮♪」
「僕もだよ、比奈さん」
このとびっきり甘いサクランボを、ネ♪
ちゅっ
★Fin☆

