「小宮! どうしてここに!?」
 
 
イツキの手が離れた隙に素早く距離を取るあたし。
 
その前に、体勢を整えた小宮があたしを庇うように立った。
 
やや息切れしてるのは、渾身のタックルをかましたからなんだろう。
 
 
「ごめん比奈さん。ずっと後をつけてたんだ。様子がおかしかったし、心配で……」
 
イツキを警戒し、顔は正面に向けたまま答える小宮。
 
「別に、比奈さんがよければ邪魔するつもりはなかったんだ。でも比奈さんが嫌がったから……」
 
あんな一方的にキレて、別れを突きつけたあたしを心配してついてきてくれたんだ。
 
しかも助けてくれるなんて……。
 
胸がじぃんと熱くなる。そんな場合でもないのにピンクのふわふわがあたしを包む。
 
やっぱり好き。小宮が好き。