久々のイツキとのデートは楽しかった。
 
ゲーセンでバカみたいに盛り上がった。
 
アクションゲームでイツキと張り合って、クイズゲームで唸りながら連コした。
 
なんとかクリアできた時、二人で肩を組んで喜んだ。
 
はしゃぎ疲れて、店の端にあるテーブル席で一息つく。
 
たこ焼きをアチアチ言いながら二人でつまんだ。
 
 
 
「やっぱクイズはヤバイな! バカ二人じゃぜんっぜん進まねぇじゃんっ。いくら金使ったんだよっ」
 
「あはははっ! ホントだよね~っ。でも車関係の問題、ほとんど当ててたじゃん! すごいよイツキ~」
 
「まぁな。車はしょちゅういじってるしな」
 
 
あたしを気遣ってか、いつもよりテンション高めにはしゃいでくれるイツキ。
 
やっぱりイツキはいいヤツだ。自販でカルピスをさりげなく奢ってくれる、気の利いたところもグッとくる。
 
 
これが小宮だったら「僕はいいよ」って遠慮してゲームなんてやってくれないだろうな。
 
肩を組んではしゃぐとかも絶対ない。
 
つまんないヤツ……うん、つまんないヤツなんだよ小宮は。
 
ゲーセンで一緒に遊んだってきっと楽しくない。
 
クイズをスラスラ解く小宮もちょっと見てみたいけど……っていやいやいや! 
 
 
ぜんっぜん楽しくないよ、きっと!