「はぁ? 小宮にコクられた?」
 
 
 
昼休みの教室。オウム返しする麻美の言葉に、昨日散々悶えまくったにも関わらず、再び悶えたくなった。
 
齧りついたサンドイッチの味が全然分からない。
 
 
「って、今更? まだコクってなかったの小宮? あたしはてっきりもう付き合ってるものかと思ってたよ」
 
「ええっ!? 今更って……知ってたの麻美!?」
 
「あったりまえでしょ。小宮の態度、ミエミエじゃん」
 
そ、そうだったのか。全然分からなかったあたしって、もしかしてニブチン?
 
 
「で、どんなシチュエーションだったワケ?」
 
机の向こうから身を乗り出して訊いてくる麻美に、あたしは昨日の出来事、これまでのイキサツを恥ずかしながらに説明した。