「いい加減にしてみんな……」
 
 
ゆらりと立ち上がるあたし。
 
 
ポキポキと指を鳴らしてみた。
 
 
びくっとこっちを振り返った三人があとずさる。
 
 
「いっ! ひ・比奈ちゃん。なんかオーラ出てる、出てる。バックになんかしょってる! 落ち着いて!」
 
「軽い冗談だよ。や、やだなぁ~そんな本気の目でっ」
 
「こっ、小宮クンが可愛いから、つい、調子にノっちゃったのよネ? もう離れるから! ネ?」
 
 
ふ。ふふふ。ふふふふふ…………。
 
 
 
許さん。
 
 
 
「仏の顔も…………一度で十分っ!! 天罰っ!! いっきまぁぁぁすっ!!」
 
   
叫ぶと同時に拳を振り上げ、魔女三人に突っ込んでいく。
 
 
その後の熱き女の戦いはかなり一方的なものだったらしい――――ってのは、後で聞いた話。