「今まで、女の子に触られるとワケわかんなくなって、ただ『恥ずかしい、怖い』ってしか感じなかったけど……『怖い』、の中には『嬉しい』があるんだって。なんとなく……分かってきたかも。比奈さんのおかげだね」
 
 
ちょっと待って小宮。それはあたしだから嬉しいの? 
それとも他のコでも嬉しいの?
 
そこんとこハッキリさせてぇぇ~~!!
 
 
 
「きゃっ!」
 
 
その時、階段の方で悲鳴があがった。
 
 
「あ、大丈夫ですか!?」
 
 
すぐさま駆け寄る小宮。
 
女子生徒が階段の下で尻餅ついてる。どうやら階段から滑り落ちちゃったみたい。
 
筆記用具やら本やらが床に散らばって痛々しいことに。
 
あたしも駆け寄って転がってるシャーペンを拾う。