『ちょっと。もしかしてソレ全部直す気?』
『うん、だってせっかくだから花咲くの見たいし。ここが一面の花畑になるの、楽しみにしてたんだもん』
そう言って、ポニーテールの女子生徒はもう一人の女子が止めるのも聞かずに、花壇に入っていった。
小宮は随分慌てたそうだ。
『そういうのって、花壇係の仕事でしょー?』
(まったくだ。何をやってるんだ、僕は)
自分を叱咤して階下に降りてみれば。
手を土まみれにした女子が顔を上げて、小宮の姿を見つけた。
『あ、もしかして花壇係!?』
嬉しそうに、本当に嬉しそうに綻んだ顔。

