小宮と屋上で初めて話したあの日から、一ヶ月が過ぎようとしていた。 若葉はどんどん緑を濃くし、風は暖かくなっていった。 ――五月下旬。 春はもうすぐ終わっちゃうんだろう。 でもあたしと小宮の春は、今が真っ盛りってなカンジに盛り上がってる最中で。