涼華「凛音ー!」

うるっさいなぁもう。そんな大きな声で呼ばなくても聞こえてるっつーの。

なーんて、言えないけどね。

『ん?どうしたの?』

私は満面の笑みで振り向いた。もちろん、偽物だけど。

涼華「修学旅行のことなんだけどさー」歩夢「うちらと同じ班にしない?」

またこれか…。
もうすぐ修学旅行ということで皆浮き足立っている。
誰と同じ班にするかとか、バス席とか。
ぶっちゃけどうでもいい。

…単独行動してぇ。

だがそんな願いは叶うはずもなく、班への誘いがヤバい。
男女混合で6人って…いろいろめんどくさい。

別にいいんだけどさ。最終的に決めるのは私だし。

『ちなみに男子は誰がいるの?』

涼華「えーっと、A男と水川と櫻井!」

…は?櫻井…?