『えーっと…

?「だから、俺

この少しめんどくさそうな声はあいつしかいない。
そう、櫻井だ。
機械を通して聞こえてきた櫻井の声は少し大人びて聞こえたので少し驚いた。…なんか色っぽいし。

『何の用だし。…つかなんで私の家の番号知ってんの…キモい

櫻井「うるせ。連絡網見たんだよアホ

『で、何…私疲れてるんだよね

櫻井「言うと思った

笑い声も大人っぽく聞こえてくる…電話よ、ありがとう。普通に萌えた。

『用件は

櫻井「ない

『死ね

いや、マジで頭おかしいんじゃないの?電話するんだったら来なよ。…あ、私の家知らないか。涼華たちしか招待したことないし。
まあ、電話だったらスピーカーにして他のことすればいいし少し楽だ。ま、いっか。

櫻井「だって暇なんだよ、なんもすることねぇ

『…修学旅行の感想文、終わったの?

櫻井「あ、やってねぇ。お前こそ終わったのかよ

『終わってるわけないでしょ、今さっき帰ってきたんだもん

櫻井「よし、じゃあ一緒にやるか

『はいはい、今プリント持ってくるから待ってね

櫻井「俺も持ってくる

椅子から立ち上がって玄関に置いてあるリュックの中から感想文用の紙を取り出す。
一緒に、か。

私は小さくガッツポーズをした。