聞こえるのはクラスメイトたちの寝息と多少の話し声。
さすがにこいつらも疲れたようで、クラスのほぼ全員が眠ってしまったらしい。
水川たちも眠ったらしく、私と櫻井だけが起きていた。
『…
櫻井「…
相変わらずの沈黙。
私は外を見るのも飽きてきたので、カバンに忍ばせておいた本を読み始めた。
櫻井「…なぁ
『何
普段だったら読書中に話しかけられるとすごいイラっとくるけど、今回はそんなことはなかった。
たぶん、櫻井の声に安心させられたんだと思う。
櫻井「修学旅行…濃かったな
『そーだね。ある意味で、だけど
大して心に残るものはなかったのに、悪いことは大量にあった。
…神様って残酷だね
『まぁ…気にしてなくはないんだよね。どっちかっていうと、うん
櫻井のほうに視線を移すことなく、私はずっと閉ざされた本を見ていた。
櫻井「そりゃあな。抱きしめてやろうか?
『ごめん、今回だけ甘えさせてもらう
櫻井「ん(ギュ
当然のごとく私たちはシートベルトなんかしてなかったのであっさり抱きしめてもらった。
起きてる奴らに見られるかと思ったが、幸いあいつらもほぼ寝かけている。
周りに注意を払う必要もないので、私は安心して櫻井に身を委ねることができた。
『罰が当たったのかなぁ
櫻井「さあ?知らねぇよ。お前に罰が当たったなら、俺にも当たるはずだろ
『ははっ、そうかも(苦笑)
…涼介
櫻井「おう
震えそうな声を必死に堪えて、小声だけど、櫻井に聞こえるようにはっきりと言う。
『私を、助けてね
さすがにこいつらも疲れたようで、クラスのほぼ全員が眠ってしまったらしい。
水川たちも眠ったらしく、私と櫻井だけが起きていた。
『…
櫻井「…
相変わらずの沈黙。
私は外を見るのも飽きてきたので、カバンに忍ばせておいた本を読み始めた。
櫻井「…なぁ
『何
普段だったら読書中に話しかけられるとすごいイラっとくるけど、今回はそんなことはなかった。
たぶん、櫻井の声に安心させられたんだと思う。
櫻井「修学旅行…濃かったな
『そーだね。ある意味で、だけど
大して心に残るものはなかったのに、悪いことは大量にあった。
…神様って残酷だね
『まぁ…気にしてなくはないんだよね。どっちかっていうと、うん
櫻井のほうに視線を移すことなく、私はずっと閉ざされた本を見ていた。
櫻井「そりゃあな。抱きしめてやろうか?
『ごめん、今回だけ甘えさせてもらう
櫻井「ん(ギュ
当然のごとく私たちはシートベルトなんかしてなかったのであっさり抱きしめてもらった。
起きてる奴らに見られるかと思ったが、幸いあいつらもほぼ寝かけている。
周りに注意を払う必要もないので、私は安心して櫻井に身を委ねることができた。
『罰が当たったのかなぁ
櫻井「さあ?知らねぇよ。お前に罰が当たったなら、俺にも当たるはずだろ
『ははっ、そうかも(苦笑)
…涼介
櫻井「おう
震えそうな声を必死に堪えて、小声だけど、櫻井に聞こえるようにはっきりと言う。
『私を、助けてね


