嘘つき少女

未玖「…やっぱね」

櫻井・凛音「⁈」

坂巻の声が聞こえて慌てて櫻井から離れる。
私と櫻井以外誰もいないと思っていたのでとても驚いた。

『…未玖』

未玖「2人はどういう関係なの?キスやハグまでして…だけど凛音は水川と付き合ってるんでしょ?」

『…』

やっぱこいつなんだ。
というかどうしよう。全て見られていたんだ、言い訳もなにもクソもできない。
…これ広められたらマジで終わるんだよね。

櫻井「任せとけ(ボソ」

『え…?』

手を軽く握られ、すぐに離された。何か策があるらしい。

櫻井「違うんだよ、坂巻。全て俺が一方的にやっただけで…。こいつはなにも悪くねぇ…」

何やってんの、あんた。
なんでわざわざ自分を犠牲にするのさ。演技だってわかってても胸が締め付けられる。だって、すごく辛そうな顔してるんだもん。

未玖「そうなの…?凛音は櫻井のことどう思ってる?」

『どうって…。なんとも思ってないよ。ただの友達』

未玖「そうなんだ…。…けど、櫻井は…」

櫻井「ああ、こいつが好きだぜ?」

これは、本当。
すごく嬉しい。だって、堂々と言ってるんだもん。そりゃ嬉しくなるでしょ。
さっきは苦しい気持ちでいっぱいだったけど、今は幸せな気持ちで心が埋め尽くされた。

未玖「そっか。わかった」

坂巻は寂しそうに笑うと去っていった。くるくるの髪を揺らしながら。

『…大好き』

私はそう言いながら櫻井の手を握った。

櫻井「はいはい」

こんなこと言ってるけど、本当は照れてるんでしょ?バレバレだし。照れ隠ししようとしても無駄だから。だってあんた今、私の手を握り返してるんだぜ?