『遼矢さん。東の青龍が被害を受けました。幸い、腕の骨折ですみましたが活動が激しくなっているようですよ。』


「そうか、病院は手配したか?」


『はい。ですが、怪我をしたやつらが素直に入院しますかね。』


「いや、しないだろうな。」


東の青龍に被害。炎武組の動きが活発ってことか?

それにしても、なぜ今なんだろうか。
表の世界で不景気ならば、裏の世界でも相違無い。つまり、裏の世界でも不景気であるということ。

そんな時期に武器を主な戦力とした炎武組が簡単に動けるわけがない。

なにかがあるはずだ。
裏で繋がっている糸さえ見つけることができれば裏社会に、光希に、少しでも近づけるのではないだろうか。




パソコンを起動させ、指と首の間接をならす。

取り返しがつかなくなる前にかたをつけた方がいい。


時間がない。

せめて、俺がこの座に座っている間に片付けたいものだ。