「今日は朱雀の溜まり場と繁華街に行ってくる。」
朝御飯の最中、切り出した。
一緒に住み始めた頃から、俺は朱雀の幹部と連絡を取るだけで顔を出してはいない。
総長としてだめだ。
そして、最近は繁華街にも言っていない。
俺の客が毎日来たらしいが…。
ほっとくのもだめだよな。
『わかった。ちょうど私も出る予定だ。』
「どこへ?」
『お前には関係のないことだ。』
「それもそうだな。」
俺らは所詮そこまでの関係。
コイツは黒猫。何色にも染まらない。
『帰るのは深夜になるだろう。飯はいらない』
「わかった。」
深夜まで何をするんだ?
頭の中で永遠と繰り返している質問。
情けないが口に出せない。
『くれぐれも、私と住んでいるということは他言無用だ。』
「了解」
今日の光希は朝から変だ。
目覚めが早い。
目覚めがいい。
化粧をして、念入りに服のチェックをしている。
男と、会うのか?

