そのときに史奈ちゃんは言った。


「ねぇ……将来…なにになりたい?」


「んー、決めてないっ」


「私も…」


だってまだ小4だった。


「ならさ、……陽葵ちゃんと加奈ちゃんに、頼み事があるの」


「なぁーに?」


「私の分まで…生きて?」


「???」


「私………医者…な…た…かった……から」


その時、目を閉じた。


その時、笑顔だった。