親父にもいろいろ言われる日々。 組の者として自覚を持て。 何回言われた言葉だろうか。 いい加減耳にタコだ。 俺は逃げた。家からも組からも。 比べられたくなくて必死で逃げた。 ついた街は繁華街。 店の前の大通りは賑わってて明るい。 だが、裏路地は汚くて暗い。 俺はその路地裏に入る。 もちろん、このムシャクシャした気持ちを殺すためだ。