セプテンバー



「気に入った?」

にこっと笑って問いかけてくる
稜さん。


その顔にまたキュンとした。



「はい!!
こんな観覧車見たことないです。乗るんですか?」

「当たり前やん。
観覧車は乗るもんやで☆笑」

「じゃあ早く行きましょうっ♪」



あたしはとにかく早く
この観覧車に乗りたかった。


外から見るとすごく綺麗で
乗って見る景色もきっと綺麗
だから早く見たい。


そう思って走った。



「莉央ちゃ-ん
もうちょっとゆっくり行かん?
俺若くないから限界やわ。」

「え-!!
稜さん体力なさ過ぎですよ!!笑」

「だって21やもん。
こうしとけばゆっくり行けるな?」

そう言って稜さんは
あたしの手を握りながら歩いた。



何??この状況?!


緊張で観覧車どころじゃない!!!!


しかも観覧車は密室…。


あたしどうにかなる!!!